02868032
経済学論究
The Journal of Economics of Kwansei Gakuin University
関西学院大学経済学部研究会
Research Group of the School of Economics, Kwansei Gakuin University
2013
67(2)
ゲオルゲ=クライスにおける哲学者E. ラントマンから経済学者E. ザリーンへの影響
The Influence of Philosopher E. Landmann on Economist E. Salin in "George-Kreis"
原田 哲史
HARADA, Tetsushi
ドイツの抒情詩人シュテファン・ゲオルゲ(1868-1933)を中心とした文芸サークルの中で、経済学者エドガー・ザリーンは、1923年に出版された『認識の超越性』において認識論を展開していた女性哲学者エーディト・ラントマンから影響を受けていた。ザリーンは、ドイツ歴史学派の影響下にあったが、1929年の『経済学史』第二版で、学派の弱点を克服し総合化という長所をさらに発展させようとしていた。そこでの彼の主目的は、より高度に総合的な「直感的理論」を構築することで、文化・歴史的な認識のみならず合理的・数学的な認識も含んでいた。ザリーンは、論理構造を構築する上で、ラントマンの認識論を受け入れていたのである。
日本語 / Japanese
第五部[西洋経済史]5-12.政治経済思想
5 European & American Economic History 5-12. Economic, Political & Social Thought