大阪府立大学紀要(人文・社会科学)
大阪府立大学
1956
4
J・S・ミルの社会主義思想についての一考察
福原 行三
過渡的経済学者といわれるミルの社会主義に関する「経済学原理」の叙述は版を重ねるにつれて寛容になつている。遺稿をも含めてその変遷を、とくに財産制度を中心に、資料的に検討したものである。一応の結論としては、三版(1852年)では社会主義に対し最も賛同的であるが、結局は人類の知性の低いことから教育をもつて体制の問題に変えて認識し、現存私有財産制の改善をもつて当面の課題としている。
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第五部[西洋経済史]5-12.社会経済思想
5 European & American Economic History 5-12. Economic, Political & Social Thought