社会学評論

日本社会学会

1965

16(2)

マックス・ウェーバーと辺境革命の問題

折原 浩

後期ウェーバーの思想形成に対して「基礎経験」の意義を担っていると思われる一事実を指摘し、その「基礎経験」において生れた洞察=認識の萠芽が、後期ウェーバーの学問的思考においていかに展開され、結実しているか、を明らかにし、またその展開に見出される1つの限界が今世紀西欧の世界像の限界でもあることをアーノルド・J・トインビーの世界像との対比と、19世紀から今世紀にかけての西欧の世界像の変貌に関する概観とを通じて明らかにし、このような再解釈の方向と限界の認識がわれわれ自身に対していかなる問題設定を要請するかについて考察する。

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第五部[西洋経済史]5-12.政治経済思想

5 European & American Economic History 5-12. Economic, Political & Social Thought