日本歴史

日本歴史学会

1963

176

「琉球王国」論

下村 富士男

井上清氏の琉球王国に対する見解を批判し、琉球は慶長のいわゆる征伐以来日本国の領域であり、1部であったとする。しかし形式的儀礼的朝貢関係で清国にも属し、その意味で日清両属であり、そして明治政府の置藩・置県は、軍隊を出動させ強行したが、慶長以来の歴史的沿革と同一民族という理由の下で行われたと論ずる。それは近代化であり進歩的であると評価し、それを評価せず、単に国内の不平不満をそらす政策であったと規定することは一面的理解にすぎないと批判する。

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第二部[日本歴史]2-4.近世史

2 Japanese History 2-4. Early Modern Introduction

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