日本史研究

日本史研究会

1961

56

17世紀における産業構造の特質

朝尾 直弘

「毛吹草」の掲げる全国物産の分析を通じて、畿内の分業形態に典型的にみられるように、衣料生産と美術工芸品もしくは武具生産を基軸としつつ、その内部に荘園制的な分業体系と、いわば幕藩制的な分業体系とが地域的区別を伴って展開し始めていた事実を指摘し、この意味で17世紀初頭の産業構造がきわめて過渡的な形態にあったことを述べている。

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第三部[日本経済史]3-2.時代経済史

3 Japanese Economic History 3-2. Ancient, Medieval, Modern & Contemporary Economy

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