近代経済の歴史的基盤

秀村 選三[ほか]【編】

1977

ミネルヴァ書房

宮本又次先生古稀記念論文集。〔江戸時代の社会と経済〕徳川期日本と世界帝国の思想—朝尾直弘『鎖国』に寄せて—(藤田貞一郎)、徳川期農村調査研究序説—村明細帳を中心として—(原田敏丸)、大阪蔵屋敷の米切手供給関数—明和・安永期の場合—(宮本又郎)、徳川期米価変動の長期的趨勢・1620〜1858—広島の場合—(岩橋勝)、近世後期における農民金融について(安澤みね)、近世における金融構造の一考察—2つの貸付銀滞り出入りとその経過について—(植村正治)、園部藩における林産物の移出と運上銀制度(藤田彰典)。〔都市経済の発展と商業資本〕大阪三郷の形成と大阪問屋の生成(作道洋太郎)、株仲間の企業者史的研究(瀬岡誠)、The Early Development of Osaka and Rule by Status (William B.Hauser)、享保期の銀座と御為替打銀の取得—打銀の性格規定をめざして—(田谷博吉)、近世における兵庫商業の特質と商業資本—諸問屋北風荘右衛門家の動向を中心として—(中部よし子)、近世における酒造経営と別家制度(柚木学)、江州商人の財務政策—中井家の資本増殖—(小倉栄一郎)、明治期繊維会社の経営の在り方—小林吟右衛門家の場合—(高橋久一)、近世富山売薬業形成の風土的考察(植村元覚)。〔近代社会の成立と工業化〕海上輸送と工業化—序説(安場保吉)、江越間鉄道建設問題と大阪商業界—大阪商法会議所「建議報答」から—(宇田正)、地方電力事業の形成—広島水力電気を中心として—(井上洋一郎)、明治20年代地方紡績企業の展開—岡山地方紡績企業の比較史的考察—(岡本幸雄)、泉州タオル工業における会社経営について—浪速紡織株式会社の場合—(矢倉伸太郎)、李朝時代の度量衡制度とその改革論について(金柄夏)、台湾における植民地金融の展開と三十四銀行—三十四銀行台湾支店経営の分析を中心として—(高嶋雅明)、イギリスにおける工業化と流通近代化(柿本宏樹)、ミッシェル・シュヴァリエの経済思想の形成について(次田健作)。〔近代企業家の形成過程〕財閥資本の共有的性格(安岡重明)、初期三菱の経営組織—鉱山・炭坑業を中心として—(長沢康昭)、近代企業家の系譜—和歌山県の場合—(安藤精一)、平生釟三郎の経営理念と教育理念—大正デモクラシーとの関連において—(三島康雄)、大阪における証券会社の成立(森泰博)、大正・昭和戦前期における住友財閥の構成—直系(連系)会社を中心として—(石川健次郎)、19世紀中期アメリカ木綿工業経営史の一例—創設期ペパレル工業会社の経営史・1850〜70—(水原正亨)、スコットランドの経済発展と商人活動—グラスゴウ市の形成・発展を中心として—(北政巳)、ワルチャンド財閥の形成過程—インドにおける近代企業家の形成に関する一考察—(三上敦史)。〔石炭産業の発展とその周辺〕幕末期〜明治30年における石炭貿易(長野暹)考明治期の工場用石炭消費量について(今津健治)、高島炭坑と佐賀藩—高島炭の販売計画を中心に—(武野要子)、明治前期肥前多久地方における運炭体系の胎動(秀村選三)、福岡藩の焚石・石炭旅売仕組について(松下志朗)、近世後期・明治前期遠賀川における川艜(藤本隆士)、明治20年前後麻生鯰田炭坑の「棟梁制度」—棟梁役の機能を中心として—(東定宣昌)、明治中・後期三池炭礦における坑夫の雇傭状態(田中直樹)、瀬戸内製塩業における石炭の消費と流通(伊丹正博)。〔現代史における政治と経済〕1920年代のヨーロッパの関税—特にイギリス関税政策との関連から—(内田勝敏)、世界恐慌とフランス経済—フランス人民戦線研究序説—(竹岡敬温)、1930年前半フランスにおける経済思想へのアプローチ(和多則明)、昭和初期の政争と重化学工業(小林良彰)、1960年代の「高度経済」成長と対外関係(小松和生)、第3世界における工業化の歴史的性格について(佐藤明)、D・Cノースにおけるニュー・エコノミック・ヒストリの方法—D.C.North & P.Thomas, The Rise of the Western World, 1973を中心として(角山栄)。

A5判824頁

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第三部[日本経済史]3-2.時代経済史

3 Japanese Economic History 3-2. Ancient, Medieval, Modern & Contemporary Economy

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