史林

史学研究会

1965

48(6)

但波吉備麻呂の計帳手実をめぐって

岸 俊男

「但波吉備麻呂の計帳手実」とは正倉院文書のなかに近江国志何郡古市郷(現在の大津市南部)に住んだ大友但波史族吉備麻呂の家族の計帳手実9通で、同一家族の変遷を籍帳上にたどりうる唯一の史料で、本稿はその計帳手実の紙背に書かれた造石山寺所関係文書の検討を通じて、まず断簡配列の復原を試み、ついでそれら計帳手実がいつどのような経路と事情によって造石山寺所で利用されるに至ったかを推測しようとする。

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第二部[日本歴史]2-18.史料

2 Japanese History 2-18. Historical Record

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