東洋史研究

東洋史研究会

1982

41(2)

エジプトにおけるファーティマ朝後半期のワズィール職

莵原 卓

はじめに、ワズィール職の推移、ワズィールの権限と地位、後半期ワズィール職の歴史的意義。カリフ=ムスタンスイル治世(1036‐1094)のとき、ファーティマ朝エジプトに内訌が生じ、シリアから招聘されたアルメニア人軍団長パドル・アル・ジャマーリーがワズィール職(宰相職)に就任し、武力をもって収拾した。この結果、原則として文民官僚によって占められ、その管掌範囲も行政分野に限定されていたワズィール職は、パドル以後、文武の最高権限を掌握するなど、ワズィール職の性格の変化を中心に、併せてその歴史的意義を考察。

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第四部[東洋経済史]4-13.政治・法制

4 Oriental & African Economic History 4-13. Politics & Law

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